試験科目や詳しい日程などについての情報は、「法政大学 入試情報サイト」をご覧ください。
法政大学では、学部から大学院(修士課程)まで連続した設計教育を行い、6年間に11のデザインスタジオを設けています。
また、学習・教育到達目標として「アーキテクトマインド」を掲げています。「アーキテクトマインド」とは、本学の教授であられた大江宏先生が、常日頃から提唱されていたものです。以下の7項目は、建築学科の到達目標として提案されていた文言を、趣旨に従いつつ箇条書きに改めたものです。
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1)総合デザイン(Holistic Design)力について学ぶ。
2)建築が歴史および文化と不可分であることを学ぶ。
3)グローバルな視点と持続可能な環境を見すえた倫理観を習得する。
4)人間の安心、安全、快適を保証する建築知識および建築技術を習得する。
5)技術や実用性に芸術性を加えることで、人に感動を与える「もの」の制作が行なえることを学ぶ。
6)自然科学と社会科学および情報技術に関する知識とその応用能力を習得する。
7)さまざまなレベルでの表現能力、コミュニケーション能力を習得する。
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「アーキテクトマインド」について
古代ギリシャ語を起源とするアーキ(最高の)+テクチュア()を身につけた「アーキテクト」になるためには、工学の知識と理性だけでなく、芸術、歴史、文化、思想、社会、経済をも包括する美系の感性と文系の知性をあわせ持つことが不可欠であり、個々人が建築との間に的確な立脚点を定めながら、その全体性を探求し続けることが求められる。今日の建築世界は、その専門の分化と多様化により、相互の間に取り結ぶべき連続性を失って、すべてが断片として孤立する不毛な時代に陥った。ときに、「技術」と「芸術」の対立は、建築の全体性の概念をも破壊しようとした。いま、われわれはそれを取り戻し、芸術のなかにも技術的属性が要求されるし、また技術のなかにも芸術的資質が必要であることを自覚しなければならない。こうした建築の全体性は個々人のなかにつくり続けられるものであって、すべては個人の知識と感性の総体によって創出される。これこそが、法政建築の目指す「アーキテクトマインド」であり、その素養がわれわれの第一義である。